Pentium IIIなサブPCをIntel Atom 330で低額で改修してみた

接触

サブPCにubuntuを入れてネット用に使っていたのだけど、Firefoxで複数のタブを開いて使用していると意外と重いし、最近DVDマルチドライブのトレーが開かないので*1、いい加減そろそろ改修の時期なのかなあと最近考えていた。

多分サブPCは古い部類に入るマシンだと思う。スペックはこんな感じ。自作したので機種名とかは無い。

CPU Intel Pentium III 1.0GHz
Main Board BIOSTAR M6VLR
Memory PC133 SDRAM 768MB (CL-2 256MB, CL-3 512MB)
HDD HITACHI HDS728080PLAT20 (80GB, UltraATA 100, 7200rpm, 2MB)
Video SPECTRA Light T32PCI (32MB, PCI)
LAN Intel PRO/100+ i82559 100BASE/PCI
Case MicroATXのスリムタワー、電源は230W
etc. キーボードとマウスは切替器経由でPS/2接続

実はマシンを組んだ時点で旧式だった。2003年だから、確か既にPentium 4の時代だったはずだ*2

昨年までK6-3 400MHz + PC66 SDRAM 256MBに改修したNECのPC-VS20CS5DA2が現役だったので、個人的にはまだ骨董品ではないスペックだと思っている*3。だけどクライアント用としては、ネット専用と言えどもそろそろ厳しくなってきたのも事実。今となっては補修パーツの入手も面倒だ。

予算と置き場所の都合上、新しいPCは組めないので、ケースを含めて使用中のパーツや余剰パーツを極力使いまわして低額で改修する方向で検討することにした。

恐らく今度改修したら数年はそのまま使い続けるはずで、あえて交換するならHDDぐらいだろう。今Core 2とかで組んだとして、数年後に使えるパーツ*4が出回っているとは思えない。なので拡張性はあまり考えないことにする。

思いついた案はIntel AtomベースのPCにしてしまうこと。購入するパーツは、

  • Intel D945GCLF2 (Atom 330)
  • DDR2-533/667/800 SDRAM 2GB*1
  • DVDハイパーマルチドライブ*5
  • ケーブル等の小物

ぐらい。全て購入して、2万円でお釣りが返ってくる計画だ。

D945GCLF2ならPS/2接続のキーボードやUltra ATAのHDDをそのまま使えるし、ビデオやLANもマザーボード内蔵の機能で十分なはず。電源が少し気になるけど、Pentium 4世代の電源なので、Atomなら何とかいけるだろう*6

発動編

と、まあ考えるだけ考えて資金難でお流れになるのが何時ものパターンなのだけど、パーツを格安で入手できる機会があったので、思い切って改修に踏み切ることにした。

購入したのはこんな感じ。

購入パーツ 金額
Intel D945GCLF2 5,000
UMAX DDR2-800 SDRAM 2GB 両面 2,780
LG電子 DVDハイパーマルチドライブ バルク 3,000
電源20ピン→24ピン変換ケーブル 549
電源4ピン→シリアルATA変換アダプタ 504
シリアルATAケーブル 576
合計 12,409

D945GCLF2が妙に安いけど、これは展示品が叩き売られている現場に偶然居合わせたから。というか叩き売られていたから改修に踏み切ったのだ。

これに余っていたシリアルATA 320GBのHDDを加えて、サブPCの中身を丸ごと入れ替える形で改修した。というか中身は全然別物になったに等しい。ザクIIザクII R2くらい違うと思う*7

組み立ては特に問題なく完了。MicroATX用の太めのスリムタワー型ケースを使うという贅沢な構成なので、内部スペースにも余裕がある。あえて言うなら、ケース全面にステレオミニジャック(イヤホンとマイク)とUSBポートがあって、それとマザーボード側のピンとの接続に手間取った。何しろ双方とも表記が違うものだから……。

OSには引き続きUbuntuを使うことにして、8.04.2 LTS Desktop 日本語 Remix CDでインストールしてみた。特に問題はない模様。ネット上にはLAN周りで苦労したという情報もあったけど、確認できなかった。

新PCで今まで通りの使い方をしてみたけど、操作感が全く違う。レスポンスが随分改善されて動作の引っ掛かりがなくなった。以前はFirefoxで複数のタブを開いた状態で動画を見る時、動画によっては映像のデコード処理が間に合わなくなるような現象が発生したのだけど、それもなくなった。まあCPUだけじゃなくてメモリを含むIO周りも高速化されたはずなので、そのくらい改善されてないと納得できないのだけど。

そんな訳でAtom 330マシンにクラスチェンジ完了。但しネット専用。これでも、もしかしたら手持ちの中で最速のマシンかもしれない*8

*1:というか過去にこのPCで使用したドライブは全てトレーが開かなくなった。ドライブが縦になるのがマズイのだろうか?

*2:同時期に組んだ別のマシンはPentium 4 2.6GHzを積んでいる。

*3:世間的にはどうだろう?

*4:CPUやメモリ等の基本的なパーツを指す。

*5:今の所、PCにはブルーレイは要らない。視聴する分にはPS3で十分なのが我が家の現状だったりする。

*6:コネクタの形状は変換する必要がありそうだけど。

*7:でも多分、時代はグリプス戦役真っ只中……。

*8:メモリ2GB搭載のCressida NBと比べるとどうなんだろう。ちなみにメインマシンはi845GにPentium 4 2.6GHz、DDR-333 1.5GBな構成で、正直微妙だと思う。