書籍購入:『ユニケージ原論』の衝撃。うわあ、やってみたい……

エントリ名の通り、プログラマとして具体的な手法を学んで何か開発してみたくなった。

ユニケージ原論

ユニケージ原論

元々シェルスクリプト絡みの情報を探していてUSP友の会日本UNIXユーザ会USP研究所とWebサイトを渡り歩き、この本の存在に気づいた。

本業は組込みの人なのでUnixといっても基本は組込みLinuxの方面になるのだけど、趣味でLinuxはかじっているし、お仕事絡みでもWebサービス系のLinuxネタと全く無縁ではない。なので趣味方面やWeb方面の開発ネタとして参考にならないかと思って買ってみたのだけど、予想以上だった。

何というか、これって技術面では「『Unix文化+α』的な手法で事務処理システムを作ってみました」みたいな感じなのね。この手のシステムがUnix的テキスト処理をベースに開発できるということ自体が非常に興味深い。何となく(多分、直接の関係は無いと思うけど)モガミ電線株式会社が頭をよぎった。

あとこんな点も気になった:

  • ハードウェアは業務/組織のコンテクスト毎に分かれた複数のPCサーバ(つまり分散システム)。分散によって個々のサーバ上のシステムはシンプルになる。
  • 共有すべきデータを1つのサーバに配置するのではなく、全てのサーバに配布する。共有しなくてよいデータは各サーバが保有する。
  • データベースを使わない。全てテキストデータで、1イベント1ファイルで保持する。つまりUnixファイルシステムそのものがデータベース。
  • オリジナル(加工前)のデータは捨てずに保存しておく。

ただ「非常に残念なことに」というか「まあ流石に……」というか、本書でユニケージの思想や概略レベルの内容(戦略と大まかな戦術)は分かるものの、プログラマとして興味をそそられる「より具体的な方法」レベルの話までは書かれていない。まあさすがにそれは無理か。

とはいえ概略レベルでも色々と使えそうだ。ひとまず我流で何かやってみようかなあ。