書籍購入:『実践ユニケージ開発手法01 コマンド学習編』

買わざるをえない。

実践ユニケージ開発手法01 コマンド学習編

実践ユニケージ開発手法01 コマンド学習編

書名の通り、ユニケージ開発でよく使うコマンドを解説した本なのだが、manでも無ければ、よくあるUnixコマンドリファレンス本のような代物とも毛色が違う。

コマンドの機能・オプションを説明しつつ、その随所にコマンド実行例が載っていて、本文で説明された機能・オプションを使うとどのような出力が得られるのか、非常に分かりやすい。本書の意図としては、実行例を見つつ、自分でも端末上でコマンドを実行してみるスタイルを推奨しているようだ。

Open usp Tukubaiを触っているのだが、コマンドマニュアルでは少々分からないところがある。本書のようなスタイルは嬉しい。

「ユニケージ開発でよく使うコマンド」という括りであるためか、Unix環境の標準的なテキストフィルタが含まれている。一方で、usp Tukubaiのコマンド全てが網羅されている訳ではない。ごく一部だが、Open usp Tukubaiには含まれていない(商用版にのみ存在する)コマンドも載っている。

まだ読み始めたところだが、個人的に、第2章のAWKの解説は秀逸だと思う。他のコマンドと組み合わせて、1〜2行程度のスクリプト*1を実行する――という、1977年にAWKが開発された当初に開発者が意図していた使い方にピッタリな入門文書ではないだろうか?

なお、本書の想定読者は「Unixユーザランド環境の基本知識がある人」なので注意(本書にも、AmazonやUSP研究所のサイトの内容紹介にも、ちゃんと書かれている)。

*1:プログラミング言語AWK』の言葉を借りるなら「一行野郎」。