Mini-ITXの自作PCにSambaを入れてNASとして運用してきたのだが、次のNASは自作せずにNASキットを購入することにした。
理由は2つ。1つ目はOSのアップグレードが面倒になってきたことで、2つ目は業務を見据えた人柱となるためだ。
Ubuntu Server LTSを使ってきたのだが、16.04・18.04・20.04とアップグレードしてきて、微妙に調子が悪くなってきた。再インストールすればよいのだが、あまり再インストールのことを考えていないパーティション構成なので、作業が面倒である――ということで放置していた。
そうこうしているうちにハードウェアも古くなってきたので、新しいNASを調達してデータを移行することにしたのだ。
ここで、LinuxベースのNASキットならば、製品サポート中は「新しいバージョンのOS」へのアップグレードに対応しているだろうし、いざとなれば再インストールも比較的手軽に実行可能ではないか、と考えたのである。
(個人的には、LAN内でのファイル共有サービスに限って言うなら、Linux + Sambaの構成のNASよりもWindows Server IoTモデルのNASの方が信頼できるのだが、残念ながらOSをアップグレードできないので……)
まだ何を買うかは検討中だが、ちょっと調べた範囲でも、QNAPやSynologyのNASキットはNASという枠組みを超えてアレコレとできそうな代物だ。
ひとまずQNAPなりSynologyのNASキットを触って評価してみようと考えている。評価結果は業務にバックポートするつもりだ。
実は仕事でWindows Storage ServerモデルのNASを使っていて、サポート期限の関係でそろそろ移行先を考えなくてはならないのだが、よい移行先が見つからないのである。
多拠点化や在宅勤務の導入などにより、クラウドでデータをやり取りすることが主流となったが、かといって全てのデータをクラウドに置くわけにもいかないので、NAS自体は廃止できない。
オンプレミスでActive Directoryを運用してきたような組織ならば、Entra IDと連携させて云々――みたいな理由でWindows Server IoTのNASに移行するメリットはあるかもしれない。でも小所帯でADも使ってなくてクラウド利用率が多くて――みたいな環境で、NASの利用頻度も低いとなると、わざわざ高額なWindowsモデルのNASを選ぶのもちょっとなあ……といった感じである。
QNAPやSynologyのNASキットが「今の仕事でのNASの使い方」に耐えうるならば、移行先として検討してもよいだろう。とりあえず、実際に触ってみなくては……。