書籍購入:『実務で使えるメール技術の教科書』

スパムメール対策絡みの話についていけないので、まずはメール(電子メール)の全体像について知識を仕入れることを画策してみた。

こういう本が出版されるようになったという点に、時代の流れを感じる。

2024年の今となっては、普通のシステム管理者がオンプレミス環境で新規にメールサーバを構築して運用することは割とレアだと思うのだが、例えばクラウド型のサービスを利用するにしても、設定の過程で「全体像を理解していないと、よく理解できない」項目が出てきたりする訳だ。

便利なメール・サービスの類は、あくまでも偶有的な部分を覆い隠して手間がかからないようにしているだけだ。メールの本質的な「難しい部分」は依然として残っていて、管理者はその辺を理解した上でサービスを利用する必要がある。

時代の流れと共にメールと歩んできた管理者なら、本質的な部分について自身の経験として刻まれている。一方で最近システム管理に関わるようになった人は、そういった経験をすっ飛ばして成熟したシステムに触れる訳だ。

ここで、後発者が知識や経験のギャップを埋めるためにも、メールの技術的な全体像について体系的にまとめられた本は、非常に有用だと言える。

――まあ、自分自身のことなんだけど。メール自体は20年以上使っているし、個々の技術要素については一部だけつまみ食いしたけど、メールのシステムを構築・運用した経験がないので、例えばSPFDKIM・DMARCが具体的にどんなものなのか分からない。分からないままでは、設定した内容が適切なのか判断できないよね。