ブームなのだろうか、ここ暫くプログラミング関連の書籍でアンソロジー(いろいろな人が書いたエッセイを1冊にしたもの)やインタビュー集が出版されている。そして何故か出るたびに購入している。
Coders at Work プログラミングの技をめぐる探求
- 作者: Peter Seibel,青木靖
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2011/05/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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出てくる人々を見ると、私でも見たことのある名前が含まれている。ジェイミー・ザウィンスキー、ダグラス・クロックフォード、ガイ・スティール、ケン・トンプソン、ドナルド・クヌース。誰も彼も有名人だ。知らない人でも、その経歴を見ると聞いたことのある固有名詞が散りばめられている。私の興味が向いていない分野に詳しい人々にとっては有名人なのだろうと簡単に推測できる。
彼ら15人に対してプログラミングに関する質問をぶつけている。デバッグの方法だったり、今までに遭遇した最悪のバグについてだったり。本当にプログラミングにまつわる話題に終始していて、しかも掘り下げている。
そこから各人の本音が透けて見えたり、または全くもってあからさまに語られているのが面白い。
Mozillaに戻ってハックしたいか聞かれたジェイミー・ザウィンスキーは楽しくないから嫌だと答え、ジョシュア・ブロックはプログラミングツールの変化についていけないと語り、ケン・トンプソンはトップダウンで読む必要があるプログラムは理解できないと公言する。
どう考えても一般人の私より遥かに優れた人たちなのだが、しかし紛れもなく血肉の通った人間なのだと改めて思う。
彼らのようにはなれないが、しかし同じく人間なのだから、願わくば……。