書籍購入:『ゲームを動かす技術と発想』の前半は普通にコンピュータ入門系読み物では?

結構好意的な書評が多かったこともあり、気になったので買ってみた。

ゲームを動かす技術と発想

ゲームを動かす技術と発想

ということでゲームプログラミングとは全く無縁なプログラマの第一印象を書いてみる。

まず全くの素人向けではない。少なくとも情報系の学校で勉強し始めた頃ぐらいの知識は欲しいと思う。まあ「はじめに」の項に、

本書は、これからゲームプログラマを目指す人、そしてゲームプログラマと接する機会が多い人に向けてに書かれています。

――なんて書かれているので、素人より1歩前に進んだぐらいの人を最低ラインとして想定しているのではないかと思う。

第1章から第4章は普通にコンピュータ入門系の話だと思う。基本情報技術者試験に出てくる「コンピュータの構成要素」とか「情報科学の基礎理論」あたりの話が実際のシステムにどう結びついているか、という感じ。ハードウェアが絡んでくる辺りは組込みの世界とも接点があるし、まだパソコンではなくマイコンだった頃にプログラミングに目覚めた人は結構通過している内容のような気がしないでもない。ハードウェア・リソースが潤沢な環境で育ってきた人にとっては新鮮なのかもしれない。

第5章移行は3Dグラフィックスと物理学の話で、こちらは縁がないプログラマも多いと思う。知らない分野なだけあって結構興味深い。平易に書かれているし、分からない点を読み飛ばしながら進めてもあまり問題にならなさそうだ。

これまた面白い本が出たものだ。