Visual Studio(のExpress以外のエディション)にC#やVisual Basicの言語仕様書が付いているのはわりと知られた話だと思うのだが、具体的にどのバージョンにどんなものが付いているのか分からなかったので、現物をみて調べてみた。
以下、Visual Studio Professional日本語版での調査結果。2013以降では、Communityにも言語仕様書が付いてくるようだ。
C#
Visual Studioのバージョン | 仕様書名 | C#のバージョン | 言語 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2005 | C# Language Specification 1.2.doc | C# 1.2 | 日本語 | |
2005 | C# Language Specification 2.0.doc | C# 2.0 | 日本語 | C# 2.0で追加された機能のみ |
2008 | CSharp Language Specification.doc | C# 3.0 | 英語 | |
2010 | CSharp Language Specification.doc | C# 4.0 | 日本語 | |
2012 | CSharp Language Specification.doc | C# 5.0 | 日本語 | |
2013 | CSharp Language Specification.docx | C# 5.0 | 日本語 | |
2015 | CSharp Language Specification.docx | C# 5.0 | 日本語 | C# 6.0ではない |
2002や2003は調べられなかった(もし付属していたなら、C# 1.0とC# 1.1?)。
2005ではC# 1.2の完全な仕様書に、C# 2.0の差分のみの仕様書に分かれていた。2008以降では、各バージョンの完全な仕様書になっている。
2008付属のC# 3.0の仕様書は英語だった。日本語版は無かったのだろうか?
2013からファイル形式が変わった。時代の流れですな。
2015付属の仕様書は、なぜかC# 5.0だった。6.0の仕様書を期待してたのになあ。
Visual Basic
Visual Studioのバージョン | 仕様書名 | VBのバージョン | 言語 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2010 | VB Language Specification.doc | 10.0 | 日本語 | |
2012 | VB Language Specification.doc | 11.0 | 日本語 | |
2013 | Visual Basic Language Specification.docx | 11.0 | 日本語 | 12.0ではない |
2015 | Visual Basic Language Specification.docx | 11.0 | 日本語 | 14.0ではない |
Visual Basicの言語仕様書は、Visual Studio 2010から付属するようになった。今のところ、全て日本語版のようだ。
2015では、C#と同様に旧バージョンの仕様書が付属していた。
中身を見てみた感想
……うん、他の2〜3の言語でプログラミング経験がある人が、C#やVisual Basicで書かれた見知らぬソースコードの保守・改造を未経験ながらやることになった場合に、言語機能を調べるにはちょうど良さそうな文書だ。
まあ実際にアプリを書く場合には、言語機能とは少し異なる側面で作法的な何某が求められてきて、その辺を学ぶのには別のドキュメントが必要だけど。