気づいたら『入門OCaml』が書店から消えていた

絶版、なんだろうか？　オンデマンド出版での購入は可能らしい。

入門OCaml ~プログラミング基礎と実践理解~

Amazonでも新品の在庫が切れて久しいみたい。地元の書店に1冊残っていたので、今のうちに購入。

OCamlがらみの本は他にも何冊か出ているのだけど、その中で本書のメリットは、

• 文法面の機能がコンパクトに網羅されている。
• 標準ライブラリの有名どころの機能をサンプルコード付きで説明している。

といったところではないだろうか。標準ライブラリの項は、マニュアル（の日本語訳）を見ても訳が分からないレベルの人には最適だと思う*1。

パラパラと見た限り、本書はOCamlの入門書ではあるけど、プログラミングの入門書ではない。所々に「プログラミング経験者が読むことを前提としているのでは？」と感じる節がある。

ではプログラミング経験者全員に薦められる本かというと、これまた微妙なところがあって、例えば「今まで手続き型の世界で生きてきて、関数型言語はこれが初めて」みたいな人には物足りなかったり微妙に配慮に欠ける点が見受けられたりする。

Lisp系の言語やJavaScriptなんかで関数型の世界をちょっと齧ったことがある人や、取り敢えずOCamlで何か作ってみたい人には、本書は向いていると思う。

*1:多分、ある程度学習して慣れてくると、マニュアルの書き方でも理解できるようになるのだろうけど。