Raspberry Piと必要な周辺機器を揃えると概算でいくらか?

いや、Raspberry Pi本体は安いのですよ。ただ周辺機器をそろえると色々と出費が発生する訳で。

では、一式そろえるとどれぐらいの金額になるのだろうか? Amazon等の通販だけでなく地元のリアル店舗も考慮して、大まかな値段を考えてみた。下記で「上限○○円」と書いているのは、リアル店舗も含めて概ねこれぐらいの金額の範囲内で購入できるだろう、という目安。なのでこの金額よりも安くなる余地が十分にある。

注意:この記事は「ここまで安くなりました」という体験記事ではない。いや、私の場合は流用品もあるし、小物類は多少高くても全てヤマダ電機ビックカメラのポイントで揃えたので、参考にならないのですよ。

1から安価にPC環境を整えてみた場合

Raspberry Piに周辺機器を加えてPCの代用としようと試みた場合。いわゆる「今日から君のPCはこの最新のマシン(Raspberry Pi)だよ」状態。ARM11 700MHzの前はPentimu 4 2.40GHzでした……。

流用品なしでいくらか? Raspberry PiはRSオンラインで買うものとする。送料を含めても他所で買うより安いからだ。

Raspberry Pi Model B 3,300円
RSオンラインの送料 460円
RSオンラインの消費税 188円
SDHCメモリーカード Class 10 4〜8GB 上限1,200円
USB ACアダプタ 上限1,000円
USB充電ケーブル 上限500円
セルフパワーのUSB 2.0ハブ 上限2,000円
USBキーボード 上限1,700円
USBマウス 上限500円
LANケーブル 上限700円
HDMIケーブル 上限700円
液晶ディスプレイ 上限16,000円

上限28,248円なり。液晶ディスプレイ無しなら上限12,248円。

実際には「週末価格のSDメモリカード8GB」とか「Amazonで見つけたUSB ACアダプタ」とか「格安キーボード」とか「Cat.5eの保証無しLANケーブル」とか「型落ち在庫処分品の21インチ液晶ディスプレイ」とか色々ある訳で、そういう細かいところを削っていくと、全て購入しても液晶ディスプレイ込みで22,000〜24,000円ぐらいになる可能性がある。既存の機器を流用すれば、さらに安くなる。

Raspberry Pi Model B 3,300円
RSオンラインの送料 460円
RSオンラインの消費税 188円
SDHCメモリーカード Class 10 8GB 980円
USB ACアダプタ 573円
USB充電ケーブル 350円
セルフパワーのUSB 2.0ハブ 1,054円
USBキーボード 980円
USBマウス 498円
LANケーブル 105円
HDMIケーブル 498円
液晶ディスプレイ 13,800円

この試算にはケースが含まれていない。ケース代を浮かすために、紙で自作する(http://www.raspberrypi.org/archives/1310など)。Model B購入時のピンクのケースを加工してもよいだろう。もしケースを買うなら、Raspberry Pi本体と一緒にRSオンラインで買う(980円 + 消費税)。

OSについても、金額を抑えるためにRaspbianあたりを自分でSDメモリカードに書き込んで使用する。NOOBSを使うなら、ddやその代用のソフトは不要だ。NOOBSのアーカイブの中身をそのままSDメモリカードに展開すればよい。

有線LANではなく無線LANにするなら、LANケーブル(上限700円)の代わりにUSB無線LANアダプタ(上限1,300円)となる。

あとはRaspberry Pi本を1〜2冊、だろうか? 普通のPCと異なり、マニュアルの類はほぼ無いに等しい。なので公式本と別の1冊の合計2冊の出費も考慮したほうがよいかもしれない。

形だけでもUNIXerを目指してみた場合 (1)

Raspberry Piで動作する公式のOSはLinuxRISC OSだ。有志によるFreeBSDの移植版もある。Androidの移植版もあるが、ちょっと問題を抱えているようだ。

基本的にはLinux(特にRaspbian)を使うことになる。そこで格好だけでもUNIXerを真似てみるとどうなるか?

Raspberry Pi Model B 3,300
Raspberry Pi Model B Case 980
RSオンラインの送料 460
RSオンラインの消費税 237
SDHCメモリーカード Class 10 4〜8GB 上限1,200円
USB ACアダプタ 上限1,000円
USB充電ケーブル 上限500円
セルフパワーのUSB 2.0ハブ 上限2,000円
Happy Hacking Keyboard 上限29,800円
USBマウス 上限500円
LANケーブル 上限700円
HDMIケーブル 上限700円
液晶ディスプレイ 上限16,000円

上限57,377円なり。急に値段がはね上がった!

何が高いかといえば、Happy Hacking Keyboard Professional Type-S。Unix配列といえばコレ。形だけでもUNIXerを目指す以上、Happy Hacking Keyboard Lite2(上限5,880円 + 送料)だなんて中途半端は良くない*1。徹底的にいくべし。

個人的にはType-SとREALFORCE89/91が無いと生きていけない。「腱鞘炎→プログラマ廃業→生活苦」という転落人生が待ち受けている。

形だけでもUNIXerを目指してみた場合 (2)

UNIXerを真似る場合、もう1つのスタイルが存在する。そちらだとどうなるか?

Raspberry Pi Model B 3,300
Raspberry Pi Model B Case 980
RSオンラインの送料 460
RSオンラインの消費税 237
SDHCメモリーカード Class 10 4〜8GB 上限1,200円
USB ACアダプタ 上限1,000円
USB充電ケーブル 上限500円
LANケーブル 上限700円

上限8,377円なり。今度は随分と安くなった。

なぜ安いのか? キーボード・マウス・液晶ディスプレイが不要だからだ。sshVNCでリモート生活。sshだけでも何とかなるものだ。

Raspberry PiRaspberry Piを開発、な場合

Raspberry Piのハードを弄くったり組み込みLinuxっぽく遊んだりする場合、開発用の母艦となるPCが必要となる。

ここで気づいたのだが、クロスコンパイル等を考えなければ、例えばRaspberry Pi Model Bを開発PCとしてRaspberry Pi Model Aで遊ぶ、なんてことが可能ではないだろうか? 私は普通のPCを開発PCとしてRaspberry Piを弄くっているが、開発PCのOSはUbuntuだ。USBシリアル変換ボードのチップがFT232RLなので、ドライバを入れるまでもなく/dev/ttyUSB経由でシリアル接続できる。多分、PL2303SAでもいける気がする。

仮にそういう遊び方をする場合、開発用のRaspberry Piとは別に、以下の構成が追加で必要になる。

Raspberry Pi Model A 2,400
Raspberry Pi enclosure base 350
RSオンラインの消費税 138
SDHCメモリーカード Class 10 4〜8GB 上限1,200円
USBシリアル変換ボードなど 上限2,000円
USB ACアダプタ 上限1,000円
USB充電ケーブル 上限500円
USB無線LANアダプタ 上限1,300円

上限8,888円なり。RSオンラインの送料を1回分に抑えるために、開発PC用のRaspberry Piと一緒に開発対象のRaspberry Pi + エンクロージャを買うものとする。

Raspberry Pi Model Aなのは、外部接続用の端子が少ない分燃えるからだ。有線LANもないので、無線LANを使用する想定でUSB無線LANアダプタを一覧に含めている。というか開発中だけでもLANで通信できるようにしておかないとパッケージの追加や更新が面倒だ。

開発対象のRaspberry Piにはケースを購入せず、RSオンラインで売っているエンクロージャのベース部分だけを使う。上蓋となる部分を購入しないのは、UARTのピンとUSBシリアルをつなぐときに邪魔だからだ。

USBシリアル変換については選択肢がいくつかある。

流用できる具材の類がないのなら、TTL-232R-3V3を買ってしまうのが一番安いと思う。

Raspberry Piを2台同時に使用するので、USB ACアダプタとUSB充電ケーブルも追加で必要になる。

*1:NOOBSを使っている場合、HHKB Lite2では起動時にNOOBSの画面に入れない、という問題点もある。