書籍購入:『プログラミング言語Go』

まごうことなく、プログラミング経験者向けのGo言語入門書の良書。

プログラミング言語Go (ADDISON-WESLEY PROFESSIONAL COMPUTING SERIES)

プログラミング言語Go (ADDISON-WESLEY PROFESSIONAL COMPUTING SERIES)

本書の雰囲気は、『プログラミング言語C 第2版 ANSI規格準拠*1)や『UNIXプログラミング環境 (海外ブックス)』に通じるものがある。あと『ソフトウェア作法』も少々。カーニハンの本のスタイルが肌にあう人なら、本書は最適の入門書だろう。

まだ「第1章 チュートリアル」を読んでいるところだが、コンパクトだけど実用面を視野にいれたサンプルコードが頻繁に出てくる。これ、勉強がてら実用ツールを作ろうとした時に便利だ。

プログラミング言語の入門書にありがちなのが、言語仕様・ライブラリ機能の挙動を単に示すだけのサンプルコードだ。それはそれで十分興味深い内容ではあるのだが、「まだ言語仕様を深堀りする段階じゃない! Go言語の流儀のポイントを押さえつつ、動くコードを書きたいのだ!」という段階では、残念ながら細かすぎてあまり役に立たない。

その点、本書はバランスが良くて、分かりやすい本文と、実用面を視野に入れたサンプルコードが、うまい具合に合致している。いい仕事してますな。

*1:ただし翻訳の品質を除く。『プログラミング言語C 第2版』は翻訳の品質が、ちょっと……。それさえなければ、「Unix系OSでのシステム・プログラミングを視野に入れた、プログラミング経験者向けの入門書」としては、セキュア・コーディングへの配慮に欠ける点を除けば、悪くない部類に入ると思う。