Happy Hacking Keyboardシリーズの弱点

世の中には完璧なものなど何一つ存在しないわけで、私の大好きなHappy Hacking Keyboardシリーズにも弱点が存在する。備忘録代わりにメモを残しておく。

先に書いておくと、Happy Hacking Keyboard(以下、HHKB)はキーボードを多用する人(特にプログラマ――その中でもMac OS Xを含むUnix環境が主戦場な人)にとって非常に優秀なツールである、という事実に異存はない。私自身、Lite2を含めて今まで4台所有してきた*1ぐらいには重宝している。

そんなHHKBにも思わぬ弱点がある*2。今までHHKBを使ってきて4つの弱点に遭遇し、うち1つの影響により、仕事ではHHKBではなくRealforceを使うようになった*3

左CtrlキーとCaps Lockキーの位置の問題

「A」のすぐ左にCtrlキー、という配置は非常に便利なのだが――長所と短所は表裏一体だ。

ノートPCにて、OSの設定などで「A」のすぐ左のCaps Lockキーと左Ctrlキーを入れ替えていると、そのノートPCにHHKBを接続して作業しようとした時に悲劇にみまわれる。HHKBではCtrlキーがCaps Lockキーになってしまう上に、Ctrlキーを入力するためにはFnキーとTabキーを一緒に押さなくてはならなくなる。

残念ながら、私の仕事用のPCはノートPCで、「A」のすぐ左はCaps Lockキーで、レジストリを弄ってCaps Lockキーと左Ctrlキーを入れ替えている。

同僚のMacBook Pro(「A」のすぐ左にCtrlキーが配置されている)が少々うらやましい。最初からあの配置なら、HHKBを接続して作業しても問題ないのに……。

右Ctrlキーが存在しない&キーが少ない

HHKBには右Ctrlキーが存在しない。普段はそれでも問題ない。

だがしかし、VirtualBoxやRemminaなどでは、デフォルトでは右Ctrlキーがホストキーに割り当てられている。HHKBでは別のキーをホストキーに割り当てなくてはならない。

悪いことに、HHKBでは余分なキーが削ぎ落とされているため、ホストキーに割り当てる候補がなかなか見つからない。皆、どのキーを割り当てているのだろう?

Mac起動時にコマンドキーが効かない

Mac mini + HHKB」の組み合わせは(UnixユーザランドとしてのMac OS Xを求める層には)最強のタッグだと思う。

だが残念なことに、起動時にコマンドキーが効かない。Proferssional JP Type-SとLite2 for Macで現象を確認している。

起動時にオプションキーは効く。マルチブート環境を構築している場合、起動時にブートするデバイスを選択する画面を出すことができる。なので普段は問題ないだろう。

問題は、PRAM(NVRAM)をクリアしたいとか、ネット経由で「OS X 復元システム」から起動したいとか、シングルユーザモードで起動したいとか、そういうごく稀な作業にてHHKBが使えず、起動のためだけに別のキーボードを用意しなくてはならない、ということだ。

ごく稀な作業であるため、実際に起動時にキーコンビネーションが効かないことに気づいた時点でようやく「そういえば、HHKBでは……」と思い出すことが多い点が、腹立たしさを助長する。

Raspberry PiのNOOBSの画面で入力できない

主なOSがLinuxなだけに、「Raspberry Pi + HHKB」の組み合わせも魅力的だ。共にコンパクトなハードウェアである、というのもよい。

しかし、なぜかNOOBSの画面では何も入力できない。Lite2 for Macで現象を確認している。

Linux起動後は何も問題なく使えるのだが、NOOBSではダメだ。そのため、NOOBSにて設定変更などを行いたい時だけ、別のキーボードを用意しなくてはならない。面倒だ。

まとめ

左Ctrlキーの件は諦めた。右Ctrlキーが存在しないことによる問題は、もうちょっと知恵を絞ってみる所存。

ということで、Mac起動時にコマンドキーが効かない問題と、Raspberry PiのNOOBSの画面で入力できない問題、この2つだけ解決してくれないものだろうか。

*1:うち2台は現在も使用している。

*2:値段のことじゃないよ!

*3:自宅では長らくHHKBを使っている。